格差社会 何が問題なのか
- 作者: 橘木俊詔
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2006/09/20
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それは、小泉首相は、経済効率が重要であり、そのために不平等が増えてもやむを得ない、という信念を持っているということです。したがって、国民の反応をどう予測したかはさておき、その信念を述べたと考えられるわけです。
格差はどこまで認めればよいのでしょうか。この質問に対して、二つの考え方があります。一つは、格差の上層と下層の差に注目する考え方です。(中略)もう一つは、下層が全員貧困でなくなるためにはどうすればいいか、という考え方です。
最低賃金を上げることを嫌がる経営側に対して、私は次のように問いたいです。「あなたの息子(あるいは娘、妻)が時給六百円、七百円で働いていることを知ったら、あなたはどう思いますか?」と。